小説‐激安世界一周クルーズポスターの真相を探れ‼(隔週日曜日更新)


プロローグ

 

俺は新藤貴志(しんどうたかし)

 

中学時代…勉強はそこそこできていた。

 

だから普通科の高校へ行って

 

どこかしらの大学へ行く予定だった。

 

しかし、小学生の頃から中学を卒業するまで

 

NHK朝の連続テレビドラマ小説にハマりすぎていた俺は

 

毎日ドラマを見てから登校していたが為に

 

毎日学校に遅刻し、内申点は最悪だった。

 

受験で学力のみでなく

 

内申点が重要視される嫌な時代だったのだ…。

 

担任から普通科どころか県立さえも難しい

 

と言われ…落ち込んでいた俺は

 

親がみつけてきた

 

内申点を評価しない

 

国立である富山商船高専を目指すことになった。

 

富山商船の商船学科に行けば

 

卒業実習として

 

帆船“海王丸”で世界一周旅行することができるらしい。

 

そこで将来の夢は世界一周することだ!

 

と心に決めたのだった。

      

無事合格し、夢を叶える矢先

 

石油価格が急高騰。

 

恒例の卒業実習である世界一周は

 

消えてしまったのだった。

      

 

それから暫くして

 

24歳。離職して現在ニート4ヶ月。

 

貯めた金と時間を自由に使える-この人生で限られた時間を利用して

 

バイクで日本一周する計画を立てる。

 

旅立とうとする前日

 

富山桜木町のスナックで

 

世界一周した嬢と出会う。


※この小説では主人公である新藤貴志のセリフは『』その他の人物では「」で表しています。