船乗りにとって週末休みという条件はかなりレアだ。
なんせ船乗りは客船なら20日働いて10日休み
貨物船なら3~6か月働いて1、2か月休み
という勤務体制が一般的である為だ。
母「もういいところあったんなら言いなさいよ!」
『それのことなんだけど
実はもう4月採用でエントリーしてあるんだよね(笑)』
母「そうなの!?良かったねーいいところ見つかって。
受かれば、また船に携わる仕事に就けるね」
『そう、いいとこだったからその場ですぐエントリーしてきたよ
いつ採用試験あるか分からないけど…
とりあえず連絡待ちってところかな』
母「そう、採用試験が世界一周と被らなければいいね」
母親と話ているうちにすっかり目が覚めた
我が家の朝飯はご飯に目玉焼きにキャベツの千切りにワカメと玉ねぎの味噌汁
が主流だ。
キャベツの千切りと味噌汁の薄味が起きたなりの身体にすんなり入り込み
目玉焼きの濃厚さがご飯を進ませた。
母親が作ってくれた朝飯を食べながら
NHK朝の連続テレビドラマ小説を見ようとチャンネルを変えた
『そっか今日は日曜日だっけ』
変わりに違う番組がやっていた。
ニートしてると曜日感覚もなくなってくる(笑)。
暫くしてちゃぶ台でコーヒーを飲んでいた
父親から声をかけられた
父「ピースボートから書類来てたぞ」
説明会では口頭で参加するとしか言ってないから申込書が入っているのかな!?
『ありがとう』
分厚い封筒を受け取った。
父「あと、貴志」
『なに?』
父「世界一周行くなら英語ちゃんと勉強しとけよ」
『やっべ…そうね。英語ね』
英語すっかり忘れちまってるな(^^;)
父「スペイン語もフランス語も」
『え!?』
父「貴志知らんのかヨーロッパはスペイン語が主流なんだぞ」
『そんな…えぇぇ間に合うかなぁ』
父「遊んでる場合ではないぞ、時間を有意義にな」
『こりゃあキツイな…』
リビングから自室に戻って 分厚い封筒を開けた
中身は、申込書とツアーのパンフレットだった。
どうやらピースボートには寄港する外国、外国毎にツアーが組めるみたいで
1つの寄港地に観光案内のツアーが5種類程(行く場所・ルートが違う)ある
日帰りにも関わらず、現地の人の家に行ってホームステイができるツアーもあった。
(参加者1人につき、1世帯!?)
きっと司会者がピースボートでしか現地の人と交流できないからお薦め
と言っていたのはこれのことだろう。
寄港地で現地の人と会って奉仕活動するプランもあった。
このツアーの内容を見たとき母親と話していた
外国へ行って奉仕活動をする
というのがこのツアー参加者だけであって全員がするものではない
むしろ凄い良い内容だったので疑問が解けてホっとした。
次に
ツアーの中でも驚かされたのが
寄港地に行った時に現地の飛行機に乗り、違う外国(寄港地とは違う場所)へ行き観光地を楽しんで
また飛行機に乗り、次の寄港地まで行って合流するものだった。
例えば初めに行くベトナムからカンボジアに飛んでアンコールワット遺跡を探索したり
ドミニカ共和国からペルーに飛んで絶景のマチュピチュ遺跡に行くプラン
ギリシャからポルトガルへに飛んでユダヤ人大虐殺の舞台となったアウシュビッツ収容所へ行くプラン
等寄港地からずれて行きたいところに行けるプランという非常に豪華なものが立てられていた。
案内スタッフ何人いるの?と心配になるくらい1つの寄港地に対して沢山のツアーがある。
んーお薦めのツアーとかあるかな?こんなん寄港地毎にツアー組んだら
費用がかさんで大変な事になってしまう汗。
①観光案内系は5000~10000円
②現地の人との交流は10000円前後
③どうしても行きたい寄り道プランは10万円前後
(ホテル代、食費、飛行機代込み)
この書類にあるお問い合わせ先の
ピースボートセンターに電話して聞いてみるか
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